選ぶならUSB接続で使えるマイク!
この記事では仕事や日常の交流で、オンラインで話す機会がある方を中心に、オススメのマイクをお伝えします。
初めて使うマイクを選ぶとき、ネットで調べると配信や歌など、エンターテイメント系でオススメのものが多く出てきます。
そんなとき、仕事用で選ぶならどれがいいのか、お困りになりませんでしたか?
実際に私は最初マイクを選ぶとき、相当困って何時間もかけて調べました。
そこで今回、カウンセラーやコンサルタント、広報や営業職など、話すことがお仕事の方のマイク選びにお役に立てる情報になれたら…と思いこの記事を書きました。
また、オンラインで話す仕事がメインではないけれど、ネット上での交流などでマイクを使ってみたいという初心者の方にも、お役立ていただけると思います。
私は仕事やオンライン上での交流などに、複数のマイクを使って試してきました。
その経験から、日常使いで会話をクリアな音質で相手に届けることが目的なら、USB接続のコンデンサーマイクがオススメ!という結論に至りました。
実際に仕事上の知り合いからも相談を受け、実際にマイク導入のお手伝いをさせてもらったところ、喜んでくれました。
この記事で、皆さんがマイク選び迷子から解放されるお手伝いができたら、嬉しいです。
どれが一番ちょうどいい? マイク選びの際に注目してほしいポイント
マイクを購入しようと思ってネットを調べると、大量の『オススメ』でどれを選んだらいいのかわからない…という状況になった方、いらっしゃるのではないでしょうか。
10個も20個も並んでいたら、どんな基準で選べばいいかも迷ってしまいます。
その中で、調べると必ずといっていいほど出てくるのが
・コンデンサーマイク
・ダイナミックマイク
という言葉だと思います。
それぞれ音を拾う際の特徴などが異なるのですが、では実際選ぶならどちらがいいのか…というと、皆さんのマイクの使用環境によって答えが異なります。
・繊細に、広範囲の音を拾えるのがコンデンサーマイク(静かな部屋で使うのに向いている)
・環境変化に強く、安定したパフォーマンスで使えるのがダイナミックマイク(口元近くで使うのに向いている)
…などなど、大雑把にはそんな傾向があるわけですが、もちろんマイクの価格によっても結果は異なります。
つまり、上記の種類分けでは一概にこれ!と選べないところもあるのが現実です。
そこで着目していただきたいポイントになるのが、マイクの接続方式です!
接続方式は大まかに4タイプ
マイクをPCに繋いで使うときに、接続端子のおおまかな分類としては下記の4つが挙げられます。
・USB端子
・ミニプラグ(3.5mm)端子
・XLR端子
・フォーン端子
いきなり4つも…と、ちょっと驚く方もいらっしゃるかもしれません。
でもご安心ください。これから分類をわかりやすくお伝えします。
まず、上記4つのうち、買ってきてそのままパソコンにつないで使えるのは、USB端子かミニプラグ端子しかありません。
XLR端子とフォーン端子をパソコンで使えるようにするためには、あいだにオーディオインターフェイスという機器を入れてつなぐ必要があります。
つまり、XLR端子とフォーン端子で繋ぐマイクを使う場合、別途オーディオインターフェイス分のお金もかけなければならないということになります。
※厳密にいえば、USB接続のマイクにもオーディオインターフェイスは必要なのですが、USB接続タイプのマイクの場合は、マイク内部などに最初からオーディオインターフェイスが小型化されて組み込まれているので、そのおかげでUSB端子だけで使うことができるのです。
音質で比べると…
接続方式が変わると、実は音質も変わってきます。一般的に言われている差については、
XLR > フォーン
USB > ミニプラグ
よって、XLR > フォーン ≧ USB > ミニプラグ
上記のような感じで、差が生じるものだと思ってください。
特にパソコンで使うマイク選びでは、大半がXLR、USB、ミニプラグの3種類の接続方式になると思いますので、実質この3つを比較して検討すればいいことになります。
どうして音質に差が出るのかについては、ここでは割愛しますが、現状マイクの接続方式としてはXLRが一番高音質で、ミニプラグが音質としては一番低い…と、覚えていただければ大丈夫です。
値段で比べると…
音質に違いがあるだけではなく、当然ですがマイクの価格も千差万別です。
特にXLR端子のマイクは非常に多く、数千円のものから数十万、数百万円のものまで存在します。いわゆるプロ仕様のような世界ですね。
それに比べると、現在USB接続で使えるマイクの種類はそこまで多くありません。選択肢は自然と限られてきます。
ただ、ここで思い出していただきたいのが、XLR接続のマイクを使うには、オーディオインターフェイスという機器が必要ということ。
そしてオーディオインターフェイスもまた、それなりに価格のする機材であることは、言うまでもありません。
さらに、高額なマイクになると今度は性能が上がり過ぎて、歌や音楽を収録するような防音性と遮音性のあるスタジオ向きになってきてしまいます。
超高性能なマイクは防音や遮音を考えられた場所で使わないと、色々な生活音などを拾ってしまうので、かえって扱いが難しくなってしまいます。
ですから、自宅でWEB会議などお仕事にも使うマイクだとしても、マイク選びに慣れていない場合はできるだけ安価なもので試すか、あるいは色々な調節が最初からやりやすいものを選ぶのがよいと思います。
もちろんどんどん高音質を求めたい方や、防音設備のあるお部屋がある場合には、この限りではありません。
ここまでをまとめると、選ぶならオススメはUSB接続!
ここまで、マイクの種類について選ぶ際のポイントをいくつか話してきました。
それぞれに一長一短あるわけですが、
・XLR接続は音質はプロ仕様に近付けていくことができるものの、別途機材が必要になるなど、価格の面で負担が大きくなりやすい。(機材分を置くスペースも必要になります。)
・ミニプラグは安価だが、音質については残念ながら明確に差がでやすい。
といった状況です。
価格と音質の面でバランスがとれて、しかもUSBの差し込み口さえあれば使えるというのが、USB接続のマイクの強み。
コンデンサーマイクか、ダイナミックマイクがいいのか…という次の選択は出てきますが、まずはマイク選びの際にUSB接続のものを探してください。
比較的お手軽・ローコストでのマイク選びができると思いますので、ポイントとして押さえておいてください。
いろいろ比較してみた結果…おすすめのマイク
ここからはさらに、USB接続のマイクを中心に実際の音質などを聞き比べていただきながら、その差をお伝えしたいと思います。
実際に比較!値段によっても性能の差はあるの…!?
当たり前の話ではありますが、安いマイクとそれなりにお金をかけたマイクとでは、機能や性能に差があります。
私もマイクの購入を検討してから、安いものからある程度のお金をかけたものまでいくつかの種類を実際に購入して試してみました。
(ですので、この記事を書けるようになるために思ったよりお金かかっています…笑)
そんな実体験から、オススメのマイクをお伝えします。
比較的安価に手に入るマイクの場合
仕事や交流に使うとはいえ、高額な出費はできれば避けたい…と思う方も、多いでしょう。
また家電量販店などに行ってみると、そもそも扱っているマイクが低価格のものだけ…という場合もあります。
各マイクごとに音声のサンプルもつけてみましたので、ぜひ聴き比べてみてください。
※音声サンプルをお聴きの場合は、ヘッドホンもしくはイヤホン推奨です!
まずは、大手量販店で購入してきたマイクから。
①ミニプラグ端子のマイク HS-MC07BK
②上記と同じ型のUSB接続版のマイク HS-MC07UBK
①と②は、型番が同じマイクで単純に接続端子のタイプが異なるものになります(マイクの大きさにはだいぶ違いがありますが)。
どちらもコンデンサーマイクで、特徴は以下の通り。
メリット
・どちらも簡単な音声ミュート(消音)機能付き
・①のほうはかなり小型でコンパクト
・②のほうは比較的大きい
・安価なので導入の心理的ハードルがとても低い
・スタンドと一体型で安定しており、他に機器を買い足す必要がない
デメリット
・音質はあまりよくない。特に①のマイクはノイズが多かった
・①のマイクは小型なのに近くで話さないと音が入りにくいので、使い勝手が悪い
・②のマイクも、コンデンサーマイクの割に距離が離れると音量がどんどん小さくなる
音のサンプルを聞いていただくとわかりますが、ミニプラグ端子だとノイズが入ったり、少しマイクから離れるだけでかなり音量が小さくなったような、声を拾える量にも影響が出ていることが、おわかりいただけるのではないでしょうか。
USB接続になるとノイズは減りますが、音は少しこもるような感じがあるかなと思います。
最低限音さえ拾ってくれたら大丈夫!という方には、この価格帯でも目標を達成できますが、ノートPCに最初からついているマイクなどともあまり差がない音質かなと感じます。
そして、自分自身では気付いてないだけで、こういう音質で通話をしている方ってけっこう多い印象です。
コスパに優れるHyperX SoloCast
HyperX SoloCastは、キングストンテクノロジー社が出しているコンデンサーマイクです。
必要な機能は絞り込まれているので、機能的には先ほどのマイクとあまり差がありませんが、明らかに音質は良くなってクリアに聴こえてきます。
メリット
・USB接続のコンデンサーマイク
・音声ミュート機能がワンタッチで使いやすい
・コンパクトなので場所をとらない
・小型のマイクスタンドが最初からついている
デメリット
・小型コンパクトでシンプルなぶん、防振の装備もないので、マイクアームが無いとキーボードの音などを拾いやすい
・ゲイン(音量)を調整するダイヤルやスイッチがない
音量についてはまったく同じ条件にも関わらず、HS-MC07UBKと比べると、同じコンデンサーマイクでもこれだけの差がでます。
USB接続で使える珍しいダイナミックマイク ATR-2100X
オーディオテクニカ社のATR-2100Xは、ダイナミックマイクとしては珍しいUSB接続ができる商品です。
ダイナミックマイクなので周囲の余計な音を比較的拾いにくいことや、コンデンサーマイクより壊れにくいというところが特徴です。
メリット
・ダイナミックマイクの特徴として、音を拾う範囲がある程度限られるため、余計な音が入りにくい
・トークのオン/オフを切り替えるスイッチがあるので、音声ミュートボタンのように使える
・音質も、マイクとの距離が合っていれば低価格帯よりクリア
・小型のマイクスタンドが最初からついている
デメリット
・ゲイン(音量)調整のダイヤルなどがないので、マイクの近くで話さないと音が拾えない
・マイクスタンドを含めると大きさがあり、場所をとる
・防振の装備が無いので、そのままだとキーボードの打鍵音などを拾いやすい
ダイナミックマイクは不必要な音を拾うことが少ない…という利点はありますが、音をキレイに拾ってくれる範囲が狭いという弱点もあわせて持っています。
そんなマイクでゲイン調整ができない場合、場合によっては音量調整で少し苦労する場合が出るかもしれません。
お使いの環境に合うかどうかで、マイクが持っている本来の良さが出るかどうかが別れるタイプの製品だと感じました。
必要・便利な機能がそろっている一台を選ぶなら、HyperX QuadCast S
HyperX QuadCast Sは、先ほどのSoloCastと同じキングストンテクノロジー社の製品です。
SoloCastが必要最低限なシンプル機能だけなのに対して、QuadCast S は「あったら便利」が揃った一台です。
メリット
・USB接続のコンデンサーマイク
・音声ミュート機能がワンタッチで使いやすい
・マイク底部のゲイン調節部で、簡単に音量の調節ができる
・マイクが音を拾いやすい方向の切り替えも、4つに切り替えられる
・マイクに入るノイズを軽減するポップフィルターが、最初からマイクに入っている
・防振のショックマウントが最初からついているので、タイピング音についても少し抑えられる
・マイクのライトの色を自由に変えられる機能つき
デメリット
・今回ご紹介したマイクの中で価格が一番高い
・マイクのサイズが大きいため場所をとる(500mlのペットボトルくらいの大きさ)
・マイク性能が高いため、環境次第ではゲインを下げても周囲の音を拾ってしまう場合がある
QuadCast S について、さらに詳しくレビューした記事を読みたい方は次の記事もどうぞ。
マイクのライトの色が変わらなくてもいいという人については、ライトの色が赤色発色で固定されているぶん安価になる、QuadCastがあります。
ここについては個人の好みになりますね。
さらに機能性でも耐久性でも当ブログで一番オススメ SHURE MV7+
SHURE MV7+ はSHUREから2024年4月に発売された、USB接続でも使えるダイナミックマイクです。
こちらのマイクには最新のデジタル処理技術が搭載されているため、リアルタイムに周辺の環境音のノイズなどを低減してくれるなど、便利で嬉しい機能が満載です。
さらにダイナミックマイクであるため、コンデンサーマイクよりも使用環境の影響を受けにくく、そのぶん丈夫で長持ちしやすいという傾向もあります。
メリット
・オートレベルモードが優秀でマイクと口元との距離を気にせず使える
・エアコンや扇風機を使いながらでも、雑音を気にせず通話や収録ができる
・オンラインでの通話や音声収録時、周囲の環境音が入ってしまうストレスまで減らせる
・発声時のノイズも一部除去できるから、そのままで音声データのクオリティアップにも
・音声にリアルタイムでリバーブ(反響音)加工をつけたり、声質にあわせたトーンの調整もできる
・音声ミュートボタンもオン/オフがわかりやすく使いやすい
デメリット
・機能満載なので価格が高い
・オートレベルモードが使えなかった場合のゲイン調整が難しい
・リアルタイムデノイザーの使用時に声質が変化してしまうことがある
・専用ソフトで調整できる内容にやや不足がある
MV7+について詳細にレビューした記事はこちら!
まとめ
いかがでしたか?
実際のマイクでの収録音声をお聞きいただくと、その差をお感じいただけたのではないかと思います。
それではここまでの情報をまとめてみましょう。
オンライン上で話すことが仕事上必要な方へのおすすめマイクは、以下のものになります。
・選ぶならUSB接続で使えるマイク
・XLR接続のマイクは選択肢も増えるし音質もあがるが、別途オーディオインターフェイスなどの機器も購入しなくてはならない。
・音質の面では、お値段によってやはり差があった。
・音質よく、でも価格をできるだけ無理なく…という点を重視なら、SoloCastがおすすめ!
・ご自宅の環境にあわせるなど、一定の使用条件にマイク一本で対応しやすいという点を考慮するなら、QuadCast Sがおすすめ!
・もし価格の面で許容できる方には、さらに多機能かつ耐久性もあがって扱いやすいMV7+がおすすめ!
音声の環境が変わると、それを聴く相手にもきっと、変化が生まれると思います。
これを読んでマイクを導入してみようと思った方の人生に、良い変化がありますように、心より願っています。