Shureが誇る最強ダイナミックマイクはどっち!?
ダイナミックマイク選びで「ワンランク上の音質を手に入れたい」と思って調べたら、必ずと言っていいほど候補に挙がるマイクがあります。
それがShureのMV7+とSM7dBです。
これまで当ブログでもおすすめしてきたShureの最新ハイブリッドマイクである「MV7+」
これに対して、マイケルジャクソンのような伝説的歌手をはじめ、プロの現場や有名配信者からも選ばれてきた伝説の名機「SM7B」…その完全な後継機である「SM7dB」
どちらも最高峰のクオリティを誇りますが、それぞれ特徴も異なり、価格も決して安くはありません。
「結局、自分にはどっちが合っているの?」と迷ってしまいますよね。
実際に私も、MV7+を購入した後でも、SM7dBが気になっていました。
だからこそ今回、SM7dBを実際に購入して、忖度のない実感でのレビューをお届けしたいと思いこの記事を書きました。
結論から言うと、どちらを買っても音質で後悔することはないと思います。
音声サンプルの収録をした際にも、あからさまな差というものは感じませんでした。
しかし、あなたの「現在の機材環境」と「どこまで音にこだわるか」によって、正解が分かれると思います。
この記事では、両モデルの決定的な違いを徹底比較しました。
あなたの「最高の1本選び」のお手伝いになれば幸いです。
1. Shure MV7+:進化を遂げた「次世代の万能マイク」
まずは、2024年に登場した最新ハイブリッドマイクであるMV7+から見ていきましょう。
こちらは大ヒットした前モデルであるMV7をさらにブラッシュアップした、隙のない1台です。
ここがスゴイ!MV7+の魅力
- USBとXLRのハイブリッド接続:
PCやスマホに直接USBケーブルで繋ぐだけですぐに使用可能。複雑な知識は不要で、直感的に扱えます。
また、将来的にオーディオインターフェースを導入してからも、XLR接続でもそのまま使えます。
- 強力なデジタル処理:
無料アプリ「MOTIV Mix」を使えば、リアルタイムでノイズを除去してくれたり、マイクから口元が離れても音量を自動で一定に保とうとしてくれます。知識ゼロでも常に高品質な音声に!
- カスタマイズ可能なLEDタッチパネル:
LEDタッチパネルは「MOTIV Mix」好きな色に変更可能で、ミュートボタンにもなっているのでワンタッチでミュート操作も完結。視覚的にもマイクの状態を把握しやすくなっています。
2. Shure SM7dB:伝説に「使いやすさ」を宿した至高の一本
続いては、世界のトップクリエイターやアーティストにも愛用されてきた伝説のマイク「SM7B」の正統進化モデルにして、SM7Bの最大の弱点を克服するために誕生したのがSM7dBです。
Youtubeなど様々な配信環境で、「あっ!このマイク見たことある…!」となると思います。
ここがスゴイ!SM7dBの魅力
- 妥協のない「あの音質」が手に入る:
世界中のプロフェッショナルにも愛されている、温かみがある豊かで滑らかなサウンドです。
人の声を伝えることに特化していて、聴き手に届く声の心地よさが極めて高レベルなマイクです。
- 最大+28dB(デシベル)の強力なプリアンプを内蔵:
旧モデルであるSM7Bは、「そのまま使用すると音がとても小さい」という大きな弱点を抱えていました。
購入しただけでは音量が確保できないことから、プリアンプと呼ばれる部品を別途購入する必要がある等、使用にあたってのハードルが高いことが問題でもありました。
SM7dBはマイク内部にプリアンプと呼ばれる部品を内蔵したことで、その弱点を克服。
+18dBと+28dBの2段階に切り替えられるほか、プリアンプ無しの使用にも切替え可能で、一般的なオーディオインターフェースでもクリアな大音量が録れるようになりました。
- 洗練されたプロのデザイン:
画面に映り込んだときの圧倒的な存在感と重厚感があります。
「このマイク、見たことある…!」が、あなたの手元に届きます。
【深掘り徹底比較】5つの視点で違いを完全に浮き彫りにする
ここからは、性能表示だけでは見えてこない「実用面での細かな違い」を5つの視点で徹底的に比較します。
比較するにあたり、この項目の始めと終わりに当ブログ恒例の音声サンプルをつけました。
音声サンプルは、MV7+のUSB接続(リアルタイムデノイザーON)・MV7+のXLR接続・SM7dBのXLR接続の順に収録されています。
まずはこちらをお聴きになってみて、その上で「どちらが自分の用途に刺さるか」をイメージしながら読んでみてください。
音声サンプル:MV7+とSM7dB比較
比較1:音質のキャラクター(現代的チューニング vs 伝説のサウンド)
- MV7+(クリアで現代的)
声の輪郭がくっきりとしていて、非常にクリアで抜けの良いサウンドです。
専用アプリから音のトーンを「Dark(深み)」「Natural(自然)」「Bright(明るめ)」と簡単に切り替えられるため、自分の声質や配信の雰囲気に合わせて変化させることもできる柔軟性が強みです。
- SM7dB(重厚でアナログライク)
特に低音域での豊かな響きと、耳に刺さらない滑らかな高音域が特徴です。
説得力や落ち着きのある、いわゆる「あのプロの音」が手に入ります。音の深みと温かさにおいて、特に強みがあるマイクです。
比較2:録音環境(部屋のノイズ)への適応力
- MV7+(ソフトウェアの力でノイズをねじ伏せる)
ダイナミックマイクが本来持っている環境音の拾いにくさに加え、アプリのリアルタイム・デノイザーが強力に機能して、エアコンの音やPCのファン音などをデジタル処理でしっかり消し去ってくれます。
防音されていない一般的な自室での録音では圧倒的な使いやすさを誇ります。
- SM7dB(物理的な構造でノイズをシャットアウト)
マイク内部の高度なショックマウント構造や、電磁波ノイズを防ぐシールド設計など、物理的な構造でノイズを防ぎます。デジタルなノイズ除去機能はありませんが、不要な音を拾わない構造面で優れています。
※下に添付の画像は、今回の音声サンプルについて、音声編集用のソフトで調べた両マイクの音の検出量の画像です。何かしらの音を拾っている場合には色がつき、音が入っていない領域は黒い色になります。
ご覧のとおり左側のMV7+の部分だけ背景が見事に黒くなり(背景の青っぽい色が無くなり)、雑音が消去されていることがわかります。

比較3:操作とカスタマイズ性(アプリ vs ハードウェア)
- MV7+(アプリで直感的にコントロール)
無料アプリの「MOTIV Mix」により、様々な設定をすることができます。
先ほどの雑音低減の「リアルタイムデノイザー」や、マイクから離れたり近づいたりしても常に一定の音量に自動調整してくれる「オートレベルモード」、息がマイクに当たることで生じるノイズを低減する「ポッパーストッパー」。
この他にも声にエコーをかけて響かせたり、高音域や低音域をあらかじめカットする設定なども可能です。
録音時の細かなレベル管理から解放されるのは、一人で全てをこなす場合に大きなメリットです。
- SM7dB(背面の物理スイッチでシンプルな取扱い)
背面に「プリアンプの切り替えスイッチ(+18dB、+28dB)」、「低域ロールオフ(不要な低音をカット)」、「プレゼンスブースト(声の抜けを良くする)」などの物理スイッチを搭載しています。一度設定を決めたら後は基本的に触らない、というシンプルな使い方に向いた設計です。
比較4:ポップノイズ(破裂音)への強さ
- MV7+
前モデルよりポップフィルター(風防)が長くなり、パピプペポなどの破裂音の発生で生じるポップノイズへの耐性が大幅に向上しました。さらにソフトウェア側でも「ポッパーストッパー」機能があり、物理とデジタルの二段構えでノイズ低減に働いてくれます。
- SM7dB
MV7+よりさらに長さのある標準のウィンドスクリーンに加え、より強力な近接用ウィンドスクリーン(A7WS)も付属しています。
マイクに口をピッタリとくっつけて喋るようなスタイルでも、息の吹かれを防ぐ物理的な安心感があります。
比較5:導入コストと必要な周辺機器
- MV7+(これ1台で完結)
必要なのはマイク本体とマイクスタンドのみ。約4万円台という投資で、これ以上何も買い足さずに環境が整うため、トータルでのコストパフォーマンスが非常に優秀です。
重量も約573gと軽めなので、比較的安価なマイクアームでも問題なく設置できます。
- SM7dB(プロ環境への入り口)
マイク本体が通常価格だと約7万円台。さらにPCと繋ぐための「オーディオインターフェース」と「XLRケーブル」、そして「マイクスタンド」が必須です。
重量も約837gあるため、マイクアームを使用する場合は耐荷重の確認も必要になります。
ゼロから揃えると、場合によっては10万円を超える可能性もありますが、「長く使える最高峰機材」を手に入れるという意味では価格以上の価値があります。
いかがでしょうか?
ここまでの5つの比較をお読みになった上で、ぜひもう一度比較音声を聴いてみてください。
(※イヤホンやヘッドホン使用を推奨します!)
個人的な意見ですが、サンプル音声を繰り返し聴いてみて、MV7+はUSB、XLR接続ともに「しっかりめの音声」で、SM7dBは「角が少し減ったような、柔らかみや温かみのある音声」という印象を持ちました。
皆さんは、最初の時と比べて印象に変化はあったでしょうか?
まとめ:あなたが買うべきはどっち?
ここまで、MV7+とSM7dBを様々な面から比較してきました。
あなたにとってのお気に入りは、決まったでしょうか?
まだ迷っている…という方のために、オススメのポイントをまとめてみました。
「Shure MV7+」がオススメな人
- 初めての本格的なマイクを探している
- オーディオインターフェースやXLRケーブルを持っていない
- 音の調整はアプリ(AI)に任せて、コンテンツ制作や配信に集中したい
- 防音されていない自室のノイズ(PCファンやエアコン音)に悩んでいる
上記の特徴に当てはまる人にとっては、 USBで繋ぐだけで誰もが即座にプロの音を出せるマイクという点でMV7+をオススメします。
「Shure SM7dB」がオススメな人
- すでにオーディオインターフェースやXLRケーブルを所有している
- ナレーションやボーカル、ポッドキャストで「深みや温かみのある声」で発信したい
- 予算をかけてでも、妥協のない一生モノの機材を揃えたい
- 画面に映るマイクの「ルックスのプロ感」にもこだわりたい
プロやトップクリエイター達も使うような、高品質のアナログサウンドを手に入れたいなら、SM7dBがオススメのマイクです。
※参考までに、今回SM7dBを接続するのに使ったオーディオインターフェイス(MOTU M2)はこちらです
マイクは、あなたの声の魅力を視聴者にダイレクトに届けるための入り口となる「一番大切な投資」です。
それだけに、情報が多く迷ってしまうことも多いと思います。
自分のスタイルと環境に合ったマイク選びに、この記事がお役に立てたら嬉しいです。
