価格帯やマイクの種類による聴こえ方の違い、調べました!
マイク選びをはじめたとき、どんな種類のマイクを選んだらいいのか、価格帯によって音質がどれくらい違うのかと悩んだこと、ありませんか?
・100均で売っているような格安のマイク付きイヤホンと、1万円を超える価格のマイク付きイヤホン。
・ヘッドセットについているマイク
・WEBカメラに内蔵されているマイク
・スマホに内蔵されているマイク
これらのマイクは、当ブログでオススメしている据え置き型の本格マイクと比べてどれくらい音が違うのか。
今回はそれを、私の手持ちのマイク総動員で比較してみました!
結論からお話しすると、格安マイクやヘッドセットマイク、WEBカメラ内蔵マイク、スマホ(iphoneSE3)と、当ブログでこれまでオススメしてきたマイクとでは、確実に聴こえ方に違いがありました。
それぞれ音声サンプルを入れましたので、さっそく聴いてみてください!
※イヤホンもしくはヘッドホン推奨です。今回は音量を揃えるために、各種音声の最大音量が-6dBになるように調整してあります。実際にはマイクごとに音量の差がありますので、詳細が気になる場合はこの先の記事をお読みください。
マイク付きイヤホン ダイソー 4939の音声
ヘッドセット SENNHEISER PC8の音声
WEBカメラ Logicool C922 PROの音声
iPhone SE3の音声
ここまでが、今回の比較対象である各種マイクの音声です。
この時点で、マイクの種類による性能差をけっこう感じられたのでは…と思います。
では、これよりは当ブログでオススメのマイクの音声をどうぞ!
ダイナミックマイク・SHURE MV7+の音声
コンデンサーマイク・HyperX QuadCast 2Sの音声
聴いてみて、いかがでしょうか?
けっこう印象が変わるのを、感じていただけたのではないでしょうか。
話す人間が同じでも、マイクによってこれだけの差が生まれます。
だからこそ、皆さんの声の魅力がしっかり伝わるマイクを選んでほしいと思っています。
これより先では、上記でご紹介の各種マイクをさらに細かく比較しています。
音声サンプルがたくさんありますから、ぜひとも聴き比べながら、あなたのお気に入りを見つけ出してくださいね!
音声サンプルたくさんあります!各種マイクの音質、違いはどれくらい?
※ここから先の音声サンプルをお聴きいただくにあたり、イヤホンまたはヘッドホン推奨です。音量に差が生じるため、すべてのマイク音量が-6dBで同一になるように編集してあります。
ここからは
1.マイク付きイヤホン
2.ヘッドセット
3.WEBカメラ内蔵マイク
4.スマホ(iPhoneSE3とandroidスマホ)
5.当ブログオススメのダイナミックマイク・コンデンサーマイク
の順に、それぞれのマイクをさらに価格が違うものとも比較しながらその差を聴き比べしていただこうと思います!
音声サンプルがいっぱいありますので、気になったものをどんどん聴いて、その差を実感してみてください。
マイク付きイヤホン
冒頭にも紹介しましたが、マイク付きイヤホンは格安代表としてダイソーで購入した商品2つと、高額のマイク付きイヤホンとしてSHUREのSE215(マイク付き)とで比べてみました。
マイク付きイヤホンは、そのままだとパソコンにつないだ際にはマイクが認識されないケースが多いと思います。
そのため今回は、ステレオミニプラグの製品はUSB-Cに変換するアダプタにつないで、パソコンに接続して録音しました。
お値段にはかなりの差があるこの商品、聴こえ方がどれくらい違うでしょうか。
まずは、ダイソーのマイク付きイヤホンからお聴きください
ダイソー 4939(ステレオミニプラグ接続をUSB-Cに変換して収録)の音声
ダイソー 0425(最初からUSB-C接続できる商品)の音声
同じダイソー商品で、販売価格は0425のほうが少し上なのですが、なんだか聴こえ方が違いますね。
そしてこれは格安製品ですから仕方ないことですが、マイク性能の限界なのか、どちらもこもったような音になってしまいます。
しかもこの2商品については、元の音源ではもっと音量が小さくて聴き取りにくさがありました。
例として、0425のオリジナル音源がこちら。
イヤホンの付属品…といった扱いなので仕方ないですが、どうしてもクオリティには限度がありますね。
逆に、この音質が格安で手に入るというのも驚きとも言えますが。
では、マイク付きイヤホンで価格が高いものだと、どれくらい音質に変化があるのでしょうか?
その答えの1つが、こちら。
SHURE SE215マイク付きの音声
お値段ではダイソーのものよりかなり差があるのですが、お聴きの通りでマイクのクオリティ自体はあまり大きな変化がありません。
どうしても、シャリシャリとノイズが入りやすくなっています。
マイク付きイヤホンのマイク部分は、どうしても集音部が小さくて音を拾うのに困難が生じるという側面があるのかもしれません。
また、衣服や肌と擦れたときのノイズも拾いやすいです。
ただイヤホンと一体型なので、お手軽かつ見た目のスマートさが欲しいという場合には、積極的に選びたい商品だといえるのではないでしょうか。
ヘッドセット
ヘッドセットでは、私が所有しているものでSENNHEISERというメーカーから販売されているものを2つ、比較してみました。
同じメーカーでも微妙な差があります。
ヘッドセットの一番の特徴は、マイクが口元近くにあるという点です。
今回ご紹介のどのマイクと比べても、「耳元で話されているような感じになる」という感想をよくいただくのもヘッドセットの特徴かなと思います。
また口元に近いことで、リップノイズなど口の中で生じるノイズ音を拾いやすい傾向もあります。
そうした点を頭に入れつつ、ご試聴ください。
SENNHEISER PC-8 の音声
SENNHEISER SC60 の音声
いかがでしょうか?
同じメーカーさんのヘッドセットなんですが、私の個人的な感想としては、若干声質が違うように感じます。
どちらも少し古い機器なので、最新のヘッドセットやゲーミング仕様のヘッドセットではまた違う結果になるかもしれません。
ただ格安製品ではないので、音声の質としては先ほどのマイク付きイヤホンに比べるとグッと上がった印象があります。
なお、口元近くで話す声を拾う前提であるためか、オリジナル音源の音量は低めな傾向がありました。
ヘッドセット全体的に言える傾向かもしれません。
特にSC60のほうは、そのままだと音量がけっこう足りない傾向がありましたので、お使いの際にはボリュームが適切かどうか、話し相手に確認しながらちょうどいいところを探す必要があるかもしれません。
SENNHEISER SC60のオリジナル音源
ヘッドホン部分と一体になっているため、外部に通話の内容を聴かれにくいですし、マイクと口元の距離感を気にする必要もありません。
そうした利点を積極的に選びたい場合には、ヘッドセットを候補に選ばれるといいかと思います。
WEBカメラ
WEBカメラ内蔵マイクについては、LogicoolからC922 PROとBRIOの2製品をご紹介します。
値段もけっこう違うのですが、結論から言うと聴こえ方についてはそこまでの差がありませんでした。
WEBカメラはモニター上部に設置して、距離が離れたところで話している声を拾うことを前提にしているためか、想像以上に感度が高い=音量が大きい状態で拾いやすいという様子がみられました。
また、マイクまでの距離が離れた状態で話しているため、部屋の中の反響音というか…距離があるところの音声を拾っているなという感じが一番強い印象がありました。
遠い距離で話していますが、拾う音量が大きいため音が割れるような感じが入っています。
これも、WEBカメラのマイク感度が高いことの影響といえるかもしれません。
なお、感度は調整ができるものもありますので、ソフトウェアの制御で音割れを防止することは可能だと思います。
Logicool C922 PROの音声
Logicool BRIOの音声
どちらの音声もかなりハッキリ聴こえますね。
ちなみにBRIOのオリジナル音源だとこちら。
※こちらの音源は音量がかなり大きいので、再生時はボリュームにご注意ください!
40cm以上離れて話してもこの音量なので、ボリュームの調整を間違うと聴き手の負担になる可能性もあります。
音量を調節することを忘れずにご利用いただくと便利かもしれませんが、そもそも感度が高いマイクというのは広範囲の音を拾いやすいという側面もありますので、ご利用の環境によっては周辺のノイズが入りやすいという弱点も出てきますので、ご注意ください。
iphone・スマートフォン
スマホは種類も多く値段によってもかなりの違いがあるため、残念ながら最新機器で比較することができていません。
ですので、現在私が所有しているiphone SE3と、スマホ(Pixel 6a)を使用して録音してみました。
iphone・スマホの音声については、スマホそのものを純粋にマイクとして使うことが難しかった(アプリを使ってマイクとして使う方法がありますが、今回は行いませんでした)ので、スマホに標準搭載されている音声レコーダー機能(iphoneはボイスメモ)を使用して録音しました。
そういう点では、ほかの機器の録音音声とは条件が違っています(ほかの機器については、同一の音声編集ソフトを使って同じ条件下で録音しています)
iphoneやスマホの音声は、ヘッドセットやWEBカメラに比べるとけっこう安定していて良い音の印象がありました。
ただ、スマホから離れた際には部屋の反響音というか、WEBカメラの録音時に似たような若干のノイズが入り込んでいるような印象がありました。
iphone SE3の音声
Pixel 6aの音声
iphone SE3では、サーっというホワイトノイズがずっと入っていました。
こちらについては、より高価な新型のiphoneだと違うのでしょうか。
この点については、いずれ試す機会があれば比較できたら面白いなと思っています。
当ブログでおすすめの据え置き型マイク
ここまでお聴きになってみて、『マイク』と一言でいっても機器ごとにけっこうな違いがあることを、お感じいただけたのではないかと思います。
ここまでの体験を踏まえたうえで、改めて当ブログでオススメしてきたダイナミックマイクとコンデンサーマイクの最新製品の音質を、ご試聴いただきたいと思います。
SHURE MV7+の音声
HyperX QuadCast 2Sの音声
いかがでしょうか。
メーカーも違いますし、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクとの違いもありますが、一番自然な声が入っていると感じられるのがこれらの据え置き型マイクだと、私は思っています。
実際にお会いしたことのある、私のリアルの声を知っている友人数名に聴き比べをしてもらった際にも、据え置き型マイクの音声が一番好評でした。
そしてこれが、他の機器に内蔵されているマイクなどではなく、純粋にマイクとして販売されているものをオススメしている理由でもあります。
もちろん据え置き型マイクには、場所をとるとか、価格が高いものが多いなどのデメリットが存在します。
ただ、そうしたデメリット要素を考慮して余りあるくらいに、皆さんの声の印象をノイズで歪まされたりせずに、まっすぐに伝えてくれるというメリットがあると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
マイク選びでどれが最適なのかは、音質だけで決まるのではなく、それぞれに用途や設置スペースなどの課題を考慮して決めていくものだと思います。
今回ご紹介した機器は、マイクとしてご紹介できるもののごく一部でしかありません。
それを考慮のうえで、各機器の特徴をお伝えするとしたら…
マイク付きイヤホン:
メリット
・安価なものが多い。
・イヤホンと一体型なので場所をとらず、相手の声が周囲に漏れる心配が少ない。
デメリット
・音質は価格によらず低い傾向がある。
・ノイズがかなり入りやすい傾向がある。
ヘッドセット:
メリット
・ヘッドホンと一体になっているため、相手の声が周囲に漏れる心配が少ない。
・マイク付きイヤホンと比べると、マイクの作りがしっかりしているので音質が良い傾向がある。
デメリット
・口元に近い場所で音を拾うので、口元から生じるノイズが最も入りやすい傾向がある。
・バンドで固定するため、髪型や見た目の影響が目立ちやすい。
WEBカメラ:
メリット
・遠い距離からでも声をしっかり拾えるように、マイク感度が高い傾向がみられる。
・省スペースで口元のノイズや体に触れてノイズが生じる可能性が最も低い。
デメリット
・マイク感度が高いため、音量が大きすぎるケースがあり、調整をする必要がある。
・部屋の反響音など周辺のノイズが入りやすい傾向がある。
スマートフォン:
メリット
・電話や通話を目的に作られていることもあり、音質は良いものが多い。
・アプリを入れることで多様なエフェクトや音質調整が行える。
デメリット
・パソコンに直接つないでマイクとして使用するには、専用アプリのダウンロードなど手間が必要。
・マイクが複数個所に設置されているケースでは、手持ちの際にノイズを拾いやすい。
据え置き型マイク:
メリット
・専用機器であるため、総じて危機に内蔵するタイプに比べ高音質な製品が多い。
・マイクの音質に関わる各種調整などが、他の機器よりも精密に行える製品が多い。
デメリット
・場所をとるため設置スペースの確保が必須。
・マイク単体として購入するため、コストは最も高い。
各種マイクの特徴としては、以上のような傾向があると思います。
それぞれ個性がありますので、これが正解!…というものはありません。
ただ、初めてマイクをご購入されたり、お仕事上で必要だったり、音声配信など個人で発信をしていきたいと思っている方など、様々な方のマイク選びの参考にしていただけたら嬉しいです。
そして私はやっぱり、据え置き型マイクであなたの声の魅力がよりまっすぐにより多くの方へと届くことを応援していくために、これからもマイクについて発信をしていきたいと思います!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
本日ご紹介した製品はこちら(ダイソー製品およびiphone・スマートフォンを除く)↓
SHURE SE215マイク付き
SENNHEISER PC-8
SENNHEISER SC60
Logicool C922 PRO
Logicool BRIO
SHURE MV7+
HyperX QuadCast 2s